モバイルSuicaの年会費制導入に見る「普及」と「囲い込み」のジレンマ

一般カード利用のモバイルSuicaユーザーは、年会費が必要に

JR東日本は2月14日、「モバイルSuicaに関するお知らせ」として、3月15日以降モバイルSuicaを利用する際の変更点を発表した。主な変更点は以下のとおりだ。

1. ビューカード以外のクレジットカードを登録して利用する場合、4月1日以降年会費1000円が必要に
2. 私鉄や地下鉄との連絡定期券の発売範囲変更(3月15日以降)
3. モバイルSuica特急券のサービススタート(3月15日以降)


私個人の意見としては、もうちょっとモバイルSuicaの利用率が上がってから、ビューカードへの囲い込み戦略に移行すべきではないかと考える。
そもそも、モバイルSuica自体、認知度はそこそこあがってきたものの、「具体的にどうすれば使えるようになるのか分からない」「定期券でも使えるの?」「新幹線のチケットも買えるの?」など、モバイルSuicaのある生活のベネフィットの訴求度は認知度に比べて低いままだ。今の状態で、ビューカード以外のクレジットカード利用の場合は年会費1000円…なんて、ビューカードの囲い込み目的でモバイルSuica加入へのハードルをあげてしまうのは、ちょっとリスキーなのではないだろうか。

ただし、ビューカードの利用率・加入率に比重をおいているとするならば、それはそれでアリな戦略だ。

モバイルSuicaビューカード」の視点で戦略を練るか、「モバイルSuicaビューカード」の視点で戦略を練るか、ただそれだけの違いなのだろう。


それにしても、モバスイだけじゃなくて、Suica事業は全体的に、もっとユーザー視点に立って頑張らないといけないと思う…あまりにも○○○的なスピードというかサービスというか戦略というか…